日記

闇に香る嘘/下村敦史

投稿日:2015年3月14日 更新日:

2014年 第60回江戸川乱歩賞受賞作『闇に香る嘘』。
全盲の主人公 和久は孫に腎臓を移植しようとするが適さず、兄の竜彦に移植を頼む。
しかし兄は検査さえも拒絶。兄だと信じている男は偽者なのではないかの。

中国残留孤児の兄が永住帰国した際、既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。
全盲の和久は兄の正体に迫るべく真相を追っていく。

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誰が敵で誰が味方なのか。
誰の言葉を疑い誰の言葉を信じればいいのか。
そして家に次々に届く点字の暗号に隠された謎。それはいったい何を表すのか・・・。

全盲の主人公と一緒に真相を追っていくと、あるページで世界が反転するように秘密が明らかになり、闇に包まれていた作品にさっと光が射します。
「あれはそういうことだったのか」と真実が明らかになると共に、それからのすべての伏線の回収も素晴らしいです。

『全盲』
私は目で物を見ることができます。
全盲の方の立場で歩いてみようと、目を閉じて2歩3歩。
家の中なら手探りでどうにか歩けても、とても玄関から外には出られません。

私達は普段、普通に生活しています。
しかし時には、障害のある方の立場で物事を考えたり行動したりする事を忘れてはいけないですね。

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