日記

私が彼を殺した/東野圭吾

投稿日:2015年4月3日 更新日:

あらすじ

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。
男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。
男は自分との関わりを隠そうとする。

醜い愛憎の果て、殺人は起こった。

事件後容疑者の3人は、それぞれがつぶやく。

私が彼を殺した」と…。

事件の鍵は・・・
女が残した毒入りカプセルの『数』とその『行方』、そして『???』。

東野圭吾/加賀恭一郎シリーズ第5作。
小説現代増刊号『メフィスト』1997年9月号、12月号、1998年5月号、10月号
1999年2月講談社ノベルス。
2002年3月講談社文庫版。

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ここからは、ストーリーの展開と私の読後感想文です。
ちょっぴり“ネタバレ”が含まれますのでご注意ください。

序盤
この小説の“ベース”になっている兄妹の生い立ちが明かされていきます。
「まさか」と思いながらも読み進めると、「やっぱりそうなったか・・・」となっちゃいました。

アダルトビデオにありそうな展開だな~。

中盤
女性が服毒自殺をしてからは、登場人物の「過去」が明らかにされ、容疑者の「動機」が見えてきます。

「オトコとオンナ」の“愛憎”。怖いです。

カプセルの薬を毒物に入替えて飲ませる・・・。
人からもらった薬って、うっかり飲めません。

終盤
加賀恭一郎により、容疑者それぞれの取った行動が明らかにされ、犯人が絞り込まれます。
が、犯人は特定されません。
加賀恭一郎シリーズ第3作「どちらかが彼女を殺した」同様、読者の推理に委ねられます。

最後に加賀が言った「・・・指紋・・・」について考えましたが、私には犯人が解りませんでした。
ここで犯人が解った方ってすごいと思います。
(もしかして私がぼんくらなだけ?)

謎解きと犯人の特定
私は文庫版を読みました。
最後に袋とじで「推理の手引き」という解説が付いています。
私はこの解説でやっと犯人の特定に至りました。

・・・ふ~。

ストーリーを振り返り、「彼」を一番憎んでいたのは「犯人」だったんだなと思いました。
死んで当然、殺されて当然・・・なんて言ってはいけないと思いますが、「彼」はそれだけの事を犯してきたと思います。

結果として、「彼」が死んで一番救われたのは神林美和子じゃないかな。
だって、このまま何もなく「彼」と結婚したとして、幸せになれるとは到底思えませんから。

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蛇足ですが・・・
講談社、袋とじ好きですね~。
「週刊現代」「フライデー」、そして「講談社文庫」。。。

・・・と、それから・・・
文中、美和子の「お兄ちゃん」というセリフを読むたびに、エロアニメが頭に浮かびました。

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